実に金子侑司らしい華々しい引退試合だった
(出所: スポニチ)
唐突に発表された「今季限り」で、ユージ・カネコがユニフォームを脱ぐ、という報に、嘘やろ?
とキツネにつままれた様な思いで頬をつねる事数回。
何故ならPBP的外野手査定では、ドングリ達が相変わらず伸び悩み、芽を出しているとはとても言えない中、走攻守のトータルで見れば、二軍で燻る事が多かった今シーズンではあったが、残念と言うべきか、ライオンズの中では1st Tierの選手であり、来シーズンに欠かす事の出来ない選手と見ていたから。。。
https://youtu.be/PMidsfvvohU?si=g7shawHgqc4Y1oBx
ココで金子上げるでしょ? という場面は何回かあったと思うが、ペナントレース的には最早目標を失って漂うナベQライオンズ丸にとっては、「不要な漕ぎ手」という位置づけに変わってしまっていたと、今になって見れば、ソユコト。
然し、残念なニュースにガッカリしていても仕方ない。速攻で引退試合とされた9/15のチケットを押さえに行った。
やはり最後は三塁側で見送りたい。
何とか、レフトを恐らく守るであろう事もあり、外野寄りの座席をゲットした。
そして案の定、突然プラチナと化したこの日のチケットは直ぐにSOLD OUTした。
春のOB戦もそうだったが、滑り込みセーフ。
出来るだけ距離を置いてきた今季だが、ネコさんの引退試合は、Must GO Game.
兎に角、その権利を得て一安心。
金子侑司との邂逅
ネコさんが入団後、若きスピードスターとして売り出していく過程と、自分が海外から戻り、長く離れていたライオンズとの繋がりを取り戻して行く時期に期を同じくする。
ルックスは良いが、ちょっとチャラチャラしたイメージと野球自体にも斜に構えた感じ(全くの誤解というか見る目が無かったワケだが)で、正直言ってあまり好感を持てる選手ではなかった。
(出所: Ms OOJA X)
登場曲、いつも「いい曲だなぁ」と思いながら調べたりはしなかった。
こういう芸能界やメディアとの繋がりも、人気選手あるあるだけど、少し調子が悪くなゆとやっかみ半分の勢力からヘイトを集めてしまう所だったのかも知れない。
アンチを多数抱えている事も「無理はないかな」ぐらいの、さりとてその輪に加わるつもりは毛頭ない傍観派といったところだったかな。
然し、随所に隙のないセンスの良さが光る野球選手らしくない、選手といえば、そうであった。
2冠に輝くキャリア
何にせよタイトルを取る、と言うことはプロでメシを喰っている人間にとって最高の勲章🎖️ですよね。
2016年のタイトルは余り印象がない一方、2019年の盗塁王については、奇跡の逆転Vへの貢献度はビジビリティが高く、欠けては優勝が成らなかったピースの一つであったことは間違いない。
2019年の大型複数年契約は、秋山翔吾なき後のリードオフマンとして、このスピードスターがピンポイントで収まるという、球団の高い期待の表れ、青写真だった。
然し、コロナ禍などもあってそのプランは全くワークしなかったのは私がクドクド説明する迄もない事だ。
ライオンズにとっての不幸は、ポスト秋山に関して、金子侑司のプランAどころか、BもCもDもEも発動しない、不発で終わってしまったということ。
ドングリーズの総玉砕、外国人まで結局泣かず飛ばす。
ポッカリ空いた外野の一席どころか外野が丸々、無レギュラー状態という異例の絶体絶命状態となったライオンズ。
引退への導線
そのフラストレーションは、これまた、高年俸にも拘らず「働き」の悪い「功労者」に向かう事になってしまった。。。
Xの方に呟いたが、ライオンズ史に残る汚点だろう。
「働け働け金子」
コレは某関西球団ではないのだから、オモテの世界で、あってはならない事だったと今でも思う。
掌を返した様に「ありがとありがとカネコ」との声が同じ少なくない同じ口から発せられた事に少し苦笑いしながら、
ソレだけ、ライオンズが瀕死の状態に追い込まれていたワケだが、それはネコさんのせいでも何でもない。
カズオさんに向けられない怨念を一身に被ってしまったなぁ、と、東京ドーム現地だった私は、そう感じた。
酷な言い方をすれば、栄光のライオンズの金看板の一つ #7を受け継いだ者が当然背負うべきものだったのかも知れない。
しかし、チーム編成に失敗した球団/フロントの責任であることは火を見るより明らかだったのに。。。
公然侮辱とも言える「働けカネコ」に紳士的に耐え文句の一つも少なくともファンの所には聞こえて来なかった。
ライオンズを、ライオンズファンを愛しているが故に何れ程キツかった事かは、想像に難くない。
クールな中にも熱いものを隠しているネコさん。
そんな姿を近くで見ていたから、外見だけでなく内面の男前さを、後輩達は知り尽くしているから、牧野が人前構わずファームでの引退の挨拶で泣きじゃくっていたのもその表れの様な気がする。
功と罪
綺麗事ばかり書くつもりは、ない。
V2以降のネコさんは、正直言って背番号にも託された大きな期待を言葉を選ばずに言えば「裏切り続けた」
このキャリア成績表を見れば一目瞭然。
全てのキャリアハイは大型契約前で達成され、後は燃えカスといっては失礼だが、白くなってしまった様な成績で終わっている。。。
結果論でなく、ライオンズの人使いは下手過ぎるだろう。
インセンティブをどう取り入れているのかは外からは知るべくもないが、ライオンズ一筋を錦の御旗に、忠誠心を誓ったソレナリの功労者に対する金払いが異様に良すぎる/甘すぎる。
しかも一番鞭を入れなければ行けない時期に、人参🥕上げすぎて馬がダレてしまう印象が拭えない。ネコさんだけでなく、十亀、増田。そしてトノゲンも決して結果を出して居るとは言えず、同じ穴の狢となってしまう危険性がここまでは極めて高い。
一方、戒め𓃟やマスク投げ骨折マンと言った誰が見ても10年に一人とかの逸材には働き盛りで報酬を渋り出ていく時にも余りにもアッサリした対応。。。
猛省すべきところではないか。
個人のキャラや立ち位置の問題なのかも知れないが、今いるライオンズのタレント達の岐路でどういう対応をするのか、
ライオンズ一筋を珍重する一方で忠誠心の低いタレントに見せる冷淡。
引退会見で見せた「お金はもう、いいんです」
この発言には、小さくない違和感を覚えた。
そのおカネは退職金だったかの様な働きで「貴方は満足なのか?」
もう一度、泥に塗れてかつての輝きを取り戻す迄、頑張ってみるのが、割高な査定をしてくれた球団への恩返しとアスリートとしての矜持では?
とも思った。
多分、でも球団からのメッセージは逆で、違う貢献の仕方があり、ライオンズ一筋でキャリアを終える事が双方のメリットという結論になったのでしょう。。。
話は逸れたが、元に戻します。
春野キャンプから今…
骨牙とネコさん。
何回も既に書いてるが、
メダカの中で泳ぐ鯉の様な存在感があった。
少なくとも、私の目には、プロの貫禄と技術を周囲に示しているのは、この三人しかいない位に見えた。その元気な姿に安心し、事実、開幕時は好調をキープし、開幕スタメンを勝ち取っていたが、好調が長続きせず極度に落ち込むのが近年のネコさんの姿でもあった。
思うに、スピードスターとしての旬はとうに過ぎ去り、年齢と共にウェートが自然に増えてしまう部分への悩みと、意図的にパワーフォルムを形作ろうとして体作りしている節も多分に感じられた。
打撃はパワーだけではない。
やはり幾ら肉体を変えても非アーチストがアーチストになれるワケではないし、その試みは志半ばで終わった事になる。。。
(ソフバンのパワーピッチャー達に現有戦力で立ち向かえていたのはドングリや非力なドラ1でも外人助っ人でも無く、ネコさんだったというのは、シャレにならない皮肉だが、それとてサステナブルではなかったということ)
そして男の花道へ
フル出場を明言され、どんなプレイを見せてくれるのか?
スタジアムに詰めかけるファンの盛り上がりや反応はどうなる?
球団の演出やチームメイト達のリアクションはどうなるか?
最高の晴れ舞台を観戦出来る、幸せなライオンズファンの噛み締めて、フィールドオブドリームスに向かった。